Beginner.Trainees.Project

巷の怪しいサプリメントやダイエット法に騙され続け、結果が出せずにたった3ヵ月でトレーニングをやめてしまう初心者トレーニーのための「自立式」ボディメイキング法

そもそもなんで筋トレしたら筋肉が大きくなるの?を筋細胞からちゃんと説明する生物の講義

ご無沙汰しております shinyo です☺

 

 

前回の記事でお話ししたように

けがをせず最短で最高の結果を出すためには

レーニング法や食事法、

ちゃんと知らないといけないことは多々あります

 

(↓まだご覧になってない方はこちら↓)

tkshinyo.hatenablog.com

 

 

が、

 

それは

 

「体を大きくするために筋トレをしている」

という大前提があるからですよね?

 

 

もはや当たり前すぎて

今更誰も疑うこともしませんが...

なんで筋トレしたら体大きくなると

ちゃんと考えたことありますか?

 

 

なんとなくマッチョが筋トレしてる映像を見て

「筋トレしたらあんなマッチョなるんだなぁ」

世間的にもそんな程度の理解だと思います

 

 

 

正直、私のように

ジムで筋トレをすることに何かを求めている

いわゆる変態(笑)でない限り、

別に体が大きくなる楽な方法があるんだったら

筋トレしないですよね?

 

しかし、

 

現状、体を大きくするためには

筋トレしかないんです。

(ドーピングのようなチートを使う以外に)

 

 

そこには筋トレによる筋肉の肥大化

つまり

 

筋肥大

 

が大きくかかわってきます。

 

 

 言葉だけ知っていても理解できたことにならないので

筋トレ→筋肥大のメカニズム

体のつくりから説明していきます。

 

 

 

 

筋肥大の仕組み

 

 

筋肉の中には

数千から数万本の筋繊維が束になって入っていて

この筋繊維一本一本を大きくすることで

筋肉自体が大きくなります。(写真1)

 

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写真1:筋骨格の内部構造

 

さらに

筋繊維は筋細胞が細長く並んだもので

その筋細胞の中には

アクチンとミオシン

という筋タンパク質*1からできてます

 

 

この筋タンパク質の合成を促すことによって

筋繊維が大きくなります(写真2)*2

 

 

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写真2:アクチン・ミオシン

 

 

つまり

筋肉を大きくするためには

 

筋細胞の中の筋タンパク質

(アクチン・ミオシン

をたくさん合成させればいい

 

という話なんです。

 

 

 

じゃあ、筋タンパク質は

どうしたら合成されるんでしょうか。

 

 

実は、筋タンパク質はこうしている今も

日々の食事を摂ることで合成されてるんです。

 

ただ、同時に分解もされているので

筋肉量は一見変わってないように見えます。

 

 

ただ、そこに筋トレを行うことで

筋タンパク質の合成が促進され

合成量が分解量を追い越すことで

筋肉が大きくなる

という仕組みなんです。

 

 

 

ここからは筋トレをすることで

筋タンパク質が合成される仕組み

をさらに詳しく話します。

 

 

 

筋トレによる筋タンパク質合成の促進

 

 

先にお話しした

筋タンパク質を合成する

働きをするのが

 

「哺乳類ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)」*3

という細胞です。

 

 

この人が

筋トレにおいて

最重要人物なんです。

 

 

まず、筋トレにおいて

ダンベルやバーベルを

持ち上げたり引っ張ったりするとき

 

筋肉の収縮(筋肉を縮める動き)

 

を必ず行います。(写真3)

 

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写真3:大胸筋の筋収縮

 

 この映像では主に

大胸筋が伸びたり縮んだりしています。

 

 

この筋収縮をきっかけに

 

・筋繊維内にある筋小胞体から「カルシウムイオンCa⁺」の放出

・筋肉の収縮による刺激で細胞膜を構成する「ホスファジン酸(PA)」*4の増加

・細胞の成長を促進するインスリン様成長因子(IGF-1)」*5の分泌増加

 

 

が起き、この三つの因子によって

mTORが活性化します。

 

 

この活性化されたmTORは
・筋タンパク質の合成を促進させる「p70S6キナーゼ(p70S6K)」の活性化
・筋タンパク質の合成を抑制させる「4EBP-1」の不活性化

 


を行います。(写真4)

 

 

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写真4:mTORの活性

 

 

 

以上のメカニズムによって

筋トレによる筋収縮が

筋タンパク質の合成を促進し

筋肉を肥大化させることができるんです。

 

 

 

 

ただ、今お話ししたのは

筋繊維一本の中で起きていることであり

実際、

体には一つの部位の筋肉だけでも

数千、数万の筋繊維があるわけです。

 

 

レーニングのフォームが悪かったり

鍛え方を間違ったりするだけで

すべての筋繊維に対して

筋タンパク質の合成を促進させることができないんです。

 

 

だから

筋トレはフォームが命なんです。

 

早速今日の筋トレから

正しいフォーム最大限の筋収縮

を行ってください。

 

 

 すぐに実践したいけど、

「正しいフォームでトレーニングができてるかわからない」

「そもそも正しいフォームがわからない」

 

 

 そんな方はまず...

 

筋肉を収縮させる

イメージをしながら

筋トレに取り組んでみてください。

 

 

実はこれだけでもターゲットの筋肉に

しっかり効かせることができます!!

 

 

 実践あるのみです、さっそくやってみましょう!!

 

  

 

 

 

 

次回は筋肥大の仕組みを知ったうえでさらに

「筋トレによる筋肥大をより効率よく行う方法」

を話していきます!

 

 

 最後までしっかり読んでいただき

ありがとうございました!

 

次回もお楽しみに☺

 

*1:筋肉を構成するタンパク質の総称で、収縮に直接関与するアクチンとミオシンのほかに、トロポニンなどの調節タンパク群を含む。 

*2:サイコメア構造やアクチンフィラメント・ミオシンフィラメントの収縮原理の説明はテーマにそれてしまいますので省かせていただきます。

*3:mTOR…細胞の増殖、分化、自食作用などをコントロールする重要な働きを持つ細胞

*4:細胞が活性化されることで細胞膜のリン脂質(ホスファチジルコリンなど)の分解によって生じる。Raf-1?、aPKC、mTOR、NOX2を活性化する働きがあるとされる。

*5:卵や精子の形成、受精卵の発生、生体の発達・成長・成熟、物質代謝の調節、老化の抑制など、一生にわたって重要な役割を果たすホルモン。